翻訳テクニック集 目次

optionally

IT系の技術文書では、本当によくoptionallyが使われます。

Enter http://yourdomain.com/root-dir/ in URL field and optionally enter a description.

日本語版では、たいていの場合、以下のように逐語訳 (直訳) されています。

[URL] フィールドに http://yourdomain.com/root-dir/ と入力し、オプションで説明を入力します。

確かにoptionallyは「オプションで」と翻訳して誤りではありませんが、この訳文を読んでもピンときません。また、「オプションを使用して」指定するという意味にも読めます。

このoptionallyは、任意に選択できるという意味です。原文では、a descriptionをenterしてもしなくても構わないと述べています。

ソフトウェアに対して詳細な動作を指定する機能もオプションといいます。そのための手段もオプションといいます (コマンド ライン オプションなど)。してもしなくても構わないという意味で「オプションで」と書くと、意味が紛らわしいのです。

以下のように翻訳すれば意味が明確になります。翻訳の方法はいろいろ考えられます。

[URL] フィールドに http://yourdomain.com/root-dir/ と入力します。説明の入力は任意です。

[URL] フィールドに http://yourdomain.com/root-dir/ と入力します。説明の入力は省略できます。

[URL] フィールドに http://yourdomain.com/root-dir/ と入力します。必要に応じて説明も入力します。

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