英文では名詞主導の表現が多く使われますが、日本語に翻訳するときに元の英文の構造をそのまま日本語訳に持ち込むと、大変分かりにくい訳文になります。
例をあげます。
上記の英文ではrequestsをunsuccessfully processedとfor more than one entryが修飾しています。
英語の特徴である、名詞主導で文を構成する様子がはっきりと見てとれます。
この英文を日本語に翻訳するときに、日本語訳でもrequests (要求) を修飾するように訳出すると、分かりにくい訳文になってしまいます。
単価の低い翻訳ではこのような訳文のオンパレードになるようです。とりあえず漢字やひらがなが並んで日本語らしく見えればよい、という場合は別ですが、こんな調子の訳文が延々と続いていると、読むだけで疲れてしまいます。
日本語では動詞を中心に
英語とは対照的に、日本語では用言 (動詞や形容詞) を中心にして文を構成します。上記の英文も、requestsを中心にして翻訳するのではなく「何を行うか」を中心にして翻訳すると、ずっと日本語らしい訳文を作ることができます。
元の英文 (文1-1) を、動詞中心に書き換えると翻訳しやすくなります。元の英文を分解しましょう。requestsに長い修飾句が付いているので、その部分を取り出して2文に分けます。
unsuccessfully processed requests for more than one entry
→ requests are unsuccessfully processed for more than one entry
If you need to resend those requests, run the above command with -resend option.
この構造から分かるように、元の文1-1は以下の文1-2のように見なすことができます。
(文1-1) If you need to resend unsuccessfully processed requests for more than one entry, run the above command with -resend option.
→ (文1-2) If requests are unsuccessfully processed for more than one entry and you need to resend those requests, run the above command with -resend option.この英文を翻訳しましょう。